Qu'en pensez-vous?

空間について考えます

『世界は「関係」でできている』を読みました

『世界は「関係」でできている 美しくも過激な量子論

 

カルロ・ロヴェッリ

NHK出版

を読みました。

 

飛行機に乗ったりなどの長距離移動の最中に、わざわざ紙の本で買っておいた『世界は「関係」でできている』を読んでいたら、面白くてめちゃくちゃ早く読み終えてしまった。前作の、『時間は存在しない』の方は、移動中でなく在宅中に読んだにも関わらず読むのにかなり時間がかかったし理解するのにすごく頭を酷使した感じがしたけれど、今回の『世界は「関係」でできている』は割と容易な感じがしました。しかも中盤辺りからはただの哲学の話になってた。

これを読み終わった後、ちょうど、ネットニュースの方で広島大学の二重スリット実験の研究結果が出ていて、その実験結果に対して5ちゃんねらー達がスレッド挙げてる5ちゃんねるまとめ、みたいのを見たのだけど、ねらーの人たちのスレッド見てて非常に勉強になった。なんかすごく量子論について詳しい人たちがいるというか、いろんな意見が出てて、確かにわかってない人もいるのだけど、ポツリポツリとハッとするスレッドがあり、なるほどと思った。『世界は「関係」でできている』の良い復習になった感じで、ネット民って意外とすごいんだな~と感心したりもした。(聞くところによると、知り合いの知り合いの知識ある感じの人が、5ちゃんねるに出没していて書き込みをしている、のだそうだから、意外とそういう所にはその昔勉強しました的な人達が集っている場合があるのかも)私的には、量子論ってのは、お化けみたいな話だという第一印象なのだけど。

この本の中で最もびっくりしたのは、153ページくらいからのナーガールジュナの著作についての話ですね。仏教哲学でサンスクリットと書いてあるから、インド哲学の書籍だろうと思うんだけど、なんと、あれが出てきてます。「非ず非ず」が登場となりました。155ページの註に、「非ず非ず」の構造が説明されてます。建築家の原広司さんの書籍にもよく登場してくる「非ず非ず」ですが、量子力学の分野でも仏教哲学の原理が引用されるのですね。で、カルロ・ロヴェッリさんの書いてあることを読むと、出会った時のみ存在となるって感じで書かれていたと思う。それ以外の状態の時は無であり空であると。

機内読書では、本に付いている紐一本だけでは足りず、とにかく、付箋の持ち合わせも無かったので、重要と思った箇所に、辛うじてあった紙を切って挟んでおいたので、もう一回読んで考えてみたいと思います。

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