Qu'en pensez-vous?

空間について考えます

隈研吾さん設計「TOYAMA キラリ」

隈研吾さん設計 複合施設「TOYAMA キラリ」

複合施設「TOYAMA キラリ」には、富山市ガラス美術館、富山市立図書館などが入っています。

今まで私が訪れた隈研吾さん設計の建築物の中で、この「TOYAMA キラリ」が最も良いように感じました。より近年の建築作品はまだ体験していないものも多いのでわかりませんが、訪れた中では、これがベストと思いました。

建築雑誌で見ていた段階と、実際に体験した時の感覚が全く違いました。いい意味で期待を裏切られる、という感じ。建築雑誌で見ていた時は、何か最近変な方向に行ってない?美しいと言えるのだろうか、ヤバンギャルド化しているように見える、などと思っていましたが、いえいえ、すごい、私は「TOYAMA キラリ」大変気に入りました。

すごくエスカレーター部分に、めちゃくちゃスペース取ってます。トップライトに向かって登っていく構造などは「日本平夢テラス」などとも共通点はあるようなのだけれども、「日本平夢テラス」より「TOYAMA キラリ」の方が良いです。
この空間体験は、訪れた人でなければわかりません。エスカレーターの角度のズレによって、景色の変化に富むので、空間が予想ができないものになるというか、通常、建築というのは思った所に思ったものがあるというか、歩きながら建築内の景色、風景が想定可能なものですが、この建築はまったく空間配置を予想できません。そういう意味で、長居したくなるし、ずっと見ていたいと思うし、とてもこの建築は面白いです。
内部の木は、富山県産材のルーバーだそうです。ガラス美術館のパンフレットに書いてありました。

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それとですね、どうして、ガラス美術館なのかな?と思ったんですが、観光ガイドの人から聞くことができたんですが(実際には観光で訪れたのではないですが、話を聞いたのがたまたまその人だったというだけ)、『富山の薬』というように、富山県は昔から薬で有名なのは無知な私でも知っていたので多分当ブログをご覧の知的な読者様方はご存知のことと思いますが、薬を入れる瓶が、昔はガラス製だったのが近年プラスチック製に変わると同時に、富山の大きな産業の1つであったガラス製造も衰退、縮小して行ったのだそうです。それによって、元々の大きな産業であったガラス製造の振興という意味もあるとのお話だったと思います。そのような経緯は全く知らなかったので、やはり人の話は聞いてみるものだと感心しました。
「TOYAMA キラリ」内の、ミュージアムショップには沢山、富山産のガラス製品が並んでいました。とても美しかったです。皆様も是非どうぞ。

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富山市には他にも、有名建築いろいろあると思います。槇文彦さんの建築の前も通り過ぎました。しかし少々時間の余裕が無かったので、今回は「TOYAMA キラリ」を撮影したのみ。富山は食べ物が大変美味しいので、是非また訪問したいです。というか、富山県内に移り住んだ親戚がいるので。当たり前ですがコロナは持ち込みません。

隈研吾さん設計、日本平夢テラス (1) - Qu'en pensez-vous?

隈研吾さんによる、サニーヒルズ・ジャパン - Qu'en pensez-vous?