クリント・イーストウッド監督・主演の『運び屋』を見ましたが、面白かったです。
この手のクリント・イーストウッドのロードムービー系作品ってすごく素朴な雰囲気がするので元々好きなんだけど、これは本当に、普段っぽい雰囲気の中にも背筋が凍るようなスリルも同居している実話サスペンスでした。
歴代作品の中でも一番面白いと言ってしまっても言い過ぎではないです。派手さは全くなく、地味なんだけど面白い。
でも、あの年齢で主役が張れるというのも驚異。やっぱり元の骨格が良いので、年老いても鑑賞に耐える容姿なのが凄い。もう途中からぜんぜんそんなの気にならなくなる、主人公が高齢者だなんてこと。ストーリーが面白いです。これが実話なんて困ったものだと思いますけれど。でも、それも植物だから、つまり、元々この主人公の人物は、植物の栽培を生業としていたわけだから、そういう分野に携わる人生だったのかな、ということですよね。実話では、そういう伝手でその仕事が来たということだったらしいので。
それにしても、クリント・イーストウッドが、何だか、ただの男の子に見えました。この映画を見た人は、一体どのシーンあたりでそう見えたかはわかるはず。でも多くの人が思い浮かぶあれらのシーンではないです(近頃のUSミュージックビデオ同様のシーンが多数ありました。流行ってるんだな~)。私が思ったのは、妻を目の前にして、クリント・イーストウッドが申し訳なさそうな瞳をしてじっと立ち尽くしているあのシーンのことなんですけど、悪いことをしてめちゃくちゃ反省している少年のように見えました。あんなご老人でも、青少年みたいに見えるなんて、人間のメンタリティって凄いものですね~。三つ子の魂百までと言いますが、その通りというか。
面白かったです。
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