アリアナ・グランデ『スウィートナー / Sweetener』について既に2本も記事を挙げてますが、さらにもう1本書きたいと思います。
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今週末発売アリアナ・グランデのニューアルバムが出ます - Qu'en pensez-vous?
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実力派歌姫アリアナ・グランデが試みるラップ「the light is coming」 - Qu'en pensez-vous?)
『スウィートナー / Sweetener』の中でもアルバム最終曲「get well soon」は名曲ですが、秘められた意味があるのだそうですね。
「get well soon」はマンチェスターテロ事件をテーマに作られた楽曲で、曲終了後も5分22秒まで40秒間の沈黙の録音時間があります。事件の発生した日付が5月22日だったことから、22名の犠牲者への追悼の意を込めて5分22秒となっているのだそうです。複数の英語サイト、その他アメリカの芸能ニュースなどで見ました。
ちょっと気になったのは、ジェームズ・コーデンがホストを務める「Carpool Karaoke」というのがあるんですけど、それにアリアナ・グランデが出演していましたが、左手首に、包帯らしきものを巻いていたんですよね。まさかリストカットをしているんじゃないかとドキッとしましたが、よくよく冷静に考えてみて、きっとタトゥーだと思うことにしました。タトゥーを入れたばかりで、まだ腫れが引いていないので包帯を巻いてるんだと思うことにしました。タトゥーだとしても自傷行為であることには変わりはありませんけれど。でも事件のせいでメンタルは崩壊しているだろうから、心配されるところです。
(以下、本日は過去記事の引用を挟みながら書いていきたいと思います。)
この人、かなりの出たがりで、大抵のプロデューサーってそんなに自分の痕跡を残そうとしないんだけれども、いろんな人に楽曲提供している曲やミュージックビデオに、ちょくちょく出演したり、コーラスでハモッたり、本当に出たがりなプロデューサーです。
今週末発売アリアナ・グランデのニューアルバムが出ます - Qu'en pensez-vous?
たぶん、「get well soon」の歌詞は、プロデューサーのファレル・ウィリアムスとアリアナ・グランデの合作なのではないのかなあと、私は思ってます。アリアナ・グランデが1人2役も3役もやって1人で何人ものセリフを歌い分けているように私には思えました。
音楽としては3部構成になっていて、第1のパートでアリアナが苦しんでいる状況が語られていて、次にブリッジ的な第2パートが入り、最高にドラマチックな第3パートに入る(2と3は繰り返す)。
で、出だしはアリアナが主人公なんだけれども、わりとすぐにファレルが主人公に交代して、ファレルが傷ついたアリアナを励まし救おうとしている話に私は思えたんですけど、これで合っているのかな?そうだとすると、アリアナ・グランデは、ファレルの立場で自分の苦境を歌っているんじゃないかと思うんだけど。
それが自信が無いんです。如何様にも取れるというか。一番最初は、アリアナ・グランデから別れた恋人へのメッセージ曲なのかと、私は完全に勘違いしてました。それだと第3パートで歌詞の辻褄が合わなくなる上に、テロ事件についての曲であるという大前提に反してしまう。
たぶん、「アリアナ、地に足を付けなきゃいけない時が来たんだよ。絶対に俺がついてるから。絶対ひとりにはさせないよ。ずっと一緒にいるから。」っていうプロデューサーのファレル・ウィリアムスから贈られた強い励ましのメッセージ曲なんだろうけれど、なぜか立場が逆転してアリアナ・グランデ自身が歌っている、と・・・私は思ったんだけれど、この捉え方は間違えているでしょうか???深読みのし過ぎ?また後々良く考えます。
ファレル・ウィリアムスって、メロディ重視で、何度も言いますが、涙が出るような、ハートがとろけるような名曲を作る人だと私は思ってます。このハートのとろけ具合といったら、どんな言葉で言い表していいかわからないほど。
今週末発売アリアナ・グランデのニューアルバムが出ます - Qu'en pensez-vous?
3部構成の手法は過去にも行われていて、ファレル・ウィリアムスのソロアルバム「Girl」に「Lost Queen」という曲があり、これが真ん中を波の音のブリッジでつないだ3部構成になってます。レゲエ調~波の音~ソウル。
今回「get well soon」は、私にはR&Bとかソウルと言ってしまうよりもゴスペル音楽に聴こえます。このゴスペル音楽を作曲者であるファレル・ウィリアムス本人に歌ってほしい、ファレル・ウィリアムスが歌うバージョンの「get well soon」が聴いてみたい、というのが私の希望で、できることならこの『スウィートナー / Sweetener』中のファレル・ウィリアムスの楽曲すべて、ソロアルバムとしてセルフカバーで出してほしい、と個人的には思いました。
本当に、ファレル・ウィリアムスの曲って、私としては、いつも涙が出るくらい名曲ばかりだと思っているんですけど、でもよくよく考えてみると、もうファレルくらいの年代になってくるとその業界では年を取っている方で、音楽としてはかなり古典的は方なんじゃないかと最近は思い始めてます。
今週末発売アリアナ・グランデのニューアルバムが出ます - Qu'en pensez-vous?
他のリスナーたちにどのように「get well soon」が聴こえているのか私には知る由もないですが、私には、アリアナ・グランデが歌っていても、プロデューサーのファレル・ウィリアムスの歌声が透けて聴こえてくるかのような感じがします。アリアナのボーカルを聴いていても、ファレルの声で脳内で合成再生されるような感じです(幻聴ではありません)。
そもそもこの「get well soon」が、ファレル・ウィリアムスの2014年の大ヒットアルバム「Girl」を丸ごと1曲に凝縮させたかのようなメロディをしているし、昨年あたり出ていた「Feels」という曲のファレルのパートのメロディをも彷彿とさせます。ファレル・ウィリアムスの曲は特徴があるので一聴すればすぐに判別可能です。
全体的な印象としては、ちょっとアリアナ・グランデの声質や歌い方と、ファレル・ウィリアムスの曲が合ってない気はしました。「get well soon」とか、アリアナ・グランデの歌が上手過ぎて逆に曲を殺しているような気が・・・。
実力派歌姫アリアナ・グランデが試みるラップ「the light is coming」 - Qu'en pensez-vous?
そもそも声質がアリアナとファレルでは違い過ぎます。
アリアナ・グランデの声って、例えて言うなら、まるで高級な真珠です。巻が良く照りが素晴らしく、純白ではなくわずかにアイボリーに輝く真珠。ギュッと実が詰まっていてポンポン良く跳ねる感じもします。
一方、ファレルの方は、マシュマロとか、綿菓子のイメージで、縁日とかで売っている綿あめではなくて、原宿竹下通りで売っているあの綿あめのイメージ。でも、そればかりではなくて、大草原をサーっと風が通り抜けた時に、草がサワサワサワっと風で音を立てるあの音の感じが、ファレルの声のイメージでもあると私は思ってます。
今回のアルバムのタイトルが『スウィートナー / Sweetener』、人工甘味料、となってますが、それはプロデューサーのファレル・ウィリアムス自身の声質についての自己評価なのではないかとも思えてきます。
やはり、ファレル・ウィリアムスは、自分の曲は自分で歌うべきです。
でもね、ブリトニー・スピアーズの時もそうだったけど、傷心の女性を立ち直らせるのがファレル・ウィリアムスは上手いんですよ。なぜそんな魔術師のようなことができるのか不明ですけど。とにかく立ち直るにはちょうど良いプロデューサーなんじゃないのかな。
今週末発売アリアナ・グランデのニューアルバムが出ます - Qu'en pensez-vous?
今回かなり激しくファレル・ウィリアムスの音楽療法が発動中ですので、絶対にこの「get well soon」を繰り返しステージで歌っている間に、アリアナ・グランデは回復して行くのではないかと思います、絶対に。
これもすごく日本的なことなのだけど、「言霊」って大事で、言葉を発した通りに物事って現実に出現してくるものなので、それをいつもファレル・ウィリアムスは楽曲提供者にやってあげているんだと思うんだけれど、「get well soon」の言霊の力は必ずアリアナ・グランデの助けになって行く。それだけでなく、リスナー皆の希望にもつながって行く、そんな予感がしています。
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