Qu'en pensez-vous?

空間について考えます

住宅や建築には、開口部、外界に対してどう開くかが最大の問題としてあると思う

世の中には、家は3度目でようやく良い家が作れるとかいう格言?があるらしいですが、確かにそういうものなのかもしれませんが、そんなにお金があるわけがないと思います。
知人にも、家を建てて少し生活してからいろいろ不満が出てきたと大真面目に言っている人がいて、それを聞いてかなり衝撃を受けたこともあります。
 
ひょっとすると、へーベルハウスのそらのまがいいのか吹き抜けがいいのか中庭がいいのかロッジアがいいのか屋上がいいのか迷っている人などもいらっしゃるのではないかと思います。
 
私が何か言える立場では無いとは思うのですが、開口部や採光というのは本当に困った大問題だと思います。
というか、住宅や、建築全般に言えることだと思いますが、どのように外界に対して開くかが最大の問題であって、もう建築の運命とは開口部について考えること、それに尽きるのではないかと最近では思うようになりました。もう一生をかけて考えてもいいくらい重大な問題のように思います。
 
そらのまは、とても魅力的なんだけれど、居住面積が狭くなるということは覚悟しなければならないのかなあと思います。もちろん、十分に広い敷地に建てるなら、そらのまを作ると良いと思うし、囲い型の中庭を作ってもぜんぜん余裕だと思いますが、多くの場合それ程敷地に余裕があるとは思えません。
 
そして、一番困ったことだと思うのは、開口部を大きく取った場合、家に24時間ずっといられるような人は良いのだけれど、家を買ったり建てたりすると、返って家にいられなくなる(ローン返済のため働く)といった、家が建ったという現実と完全に矛盾した出来事が生じることが第一に考えられます。
 
家にいられないのに、大きい開口部があっても本当に困りものです。
仕事がお休みの日や、家族皆が家にいる日など、人の目が多く行き届く場合だけです、その開口部が役に立つのは。
開口部から日差しが当たって気持ちがいいとか、良い空間だとか、そんなことを味わっていられる時間がどのくらいあるのか、それが最大の問題のように思います。
良い空間を作ったところで家にいられなかったり、その空間を見られない時間帯にしか帰って来れなかったり、そういうのって本当に悲惨です。主婦だとしても一日家の中にへばりついていられるわけでもないので、どうしても外出する時には開口部は閉め切ることになるので、空間の素晴らしさなんぞ楽しんでいる余裕などありません。
在宅時間帯に関わりなく素晴らしい空間を享受できる住宅があると本当は良いのではないかなあと思います。
 
自分でも書いていて眠くてわけがわからなくなってきたので、この辺でやめておきますが、他の記事でも書いているように、私は屋上は良いのではないかと思っています。屋上は独立して機能できますし、使う時と使わない時がハッキリしていて管理も楽かもしれないと思います。
平凡なんだけれどロッジアも思ったよりずっと良いのではないかと思います。
 
でもやはり人間とは、実際に空間というものを体験してみないことには実感としてわからないものだと思うので、できるだけ多くの建築空間を体験すべきなのだろうと思います。それによって建築空間に対する感覚も磨かれるのではないかと思います。体験するだけでなく、やはり建築そのものをスケッチすることで、空間体験がより身に付きやすくなるかもしれないと思いました。