Qu'en pensez-vous?

空間について考えます

2つのアメリカが存在する~ナショナリズムへと向かう超大国~

ドナルド・トランプが次期大統領に決まり、これまでオバマが築き上げてきたことすべてが無に帰す事態となりました。(特にオバマケア)

あれだけヘイトスピーチを行って勝てるとは。

好きな音楽・映画と、支持政党とは無関係です~アメリカ大統領選に関連して~ - Qu'en pensez-vous?

↑この記事の中の最後で、北米在住の親族(日本人)に選挙の状況を聞いたと書きましたが、親族から送られてきたメールの中にはブログには書けない内容が含まれていたので、カット、カットで全体の3分の1くらいに当たる分だけコピペして記事中に貼り付けた状態でした。

書けない内容というのは、親族はどちらかというと社会の中で勝ち組に相当する立場で、トランプ支持者たちを最初から見下すような差別的立場からの物言いが含まれていました。具体的には、「トランプ支持者には低学歴な人が多い」といった内容です。
実際に、選挙終了後のテレビ報道などでもそのような分析がされているので事実だろうと思います。

しかし、私はそのメールを読んだ時「あまりにひどい」と思い、次のような返信をしました。
「低学歴だからと言って馬鹿にできるものではなく、生まれながらの貧困によって低学歴にならざるを得ない人たちがたくさんいるということを忘れてはいけないんじゃないのかな。どうにもならないほど大変な人たちがいて、低学歴になりたくてなっているわけじゃなく生まれついての貧困によって社会の底辺から抜け出せない人たちがいるというのは忘れてはならないと思うし、彼らを見捨ててはならないと思う。少なくともトランプはお金がたくさんあるから万が一大統領になってもお金でブレーンを雇ってちゃんと政治を行わせるんじゃないの。」

つまり、トランプやトランプ支持者たちが言いたいことを言っている反面で、都市部に住み学歴ある知的階層の人たちは最初からトランプたちを見下しているのです。見下しているばかりか、彼らの周りには自分たちと同じ教育水準にある人たちしかいないので、そうでない人たちとは知り合うこともないのです。だから彼らには、これほどひどい状況だったことが見えなかったためにトランプが勝つとは予想できなかった。同じ社会階層の人たちとしか接しない状況が生じているのだと思います。
そしてこれはアメリカに限ったことではなく、日本でも起こっているし世界中に蔓延している問題でもあるはずです。

アメリカは2つあるのだと思います。両海岸の都市部と、広大な田舎。アメリカの農業と産業を支える州に住んでいるたくさんの人たち、その人たちが失業と貧困で苦しんでいる、このことが大きな問題なのでは。

オバマさんは外交が得意分野で、世界秩序の構築と安定が主な関心事だったのではないでしょうか。対してトランプは国内経済に重点を置くのでしょうね。
そこで心配されるのは、この交代劇の混乱に乗じてアメリカにどの国からかミサイルが飛んできたりして攻め込まれはしないかということではないでしょうか。
大統領は人殺しも仕事のうち、という心得がトランプには本当にあるのかな?オバマさんは人殺しができるし軍をきちんと掌握できるけれど、トラちゃんにそんなことができる?トラちゃんはわりとチキンに見えます。まるでぬいぐるみのクマ、トラちゃんです。

トランプの支持者たちは40歳以上100歳くらいまでの年を取った人たちであるという分析もありますよね。
あと半世紀したら、オバマレガシーが再び蘇るということで良いのでしょうか。年を取っている人たちが全部この世を去った後、オバマ政権が目指した世界が若い誰かによって再び実現されるのを待つしかないでしょうね。それまでずっと反グローバルの、ナショナリズムに根ざした世界が長く続くかもしれません。

他に言いたいのは、バイデン副大統領のこと。バイデンさんって、オバマ大統領の背後にいつもぴったり張り付いているいつも笑顔の感じの良い人。オバマ政権は、バイデンさんの貢献も大きかったのではないでしょうか。
ずっとオバマで良かったのに。オバマを永遠に大統領にさせておきたいくらいです。

クリント・イーストウッドの映画からわかるアメリカという国&男女別おすすめ作品ピックアップ - Qu'en pensez-vous?

好きな音楽・映画と、支持政党とは無関係です~アメリカ大統領選に関連して~ - Qu'en pensez-vous?