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映画『ハドソン川の奇跡』

映画「ハドソン川の奇跡/Sully」リピート見してます - Qu'en pensez-vous?

クリント・イーストウッド監督の『ハドソン川の奇跡』。最近クリント・イーストウッドはこういうのが多いですね。実際に起こった出来事をベースにしたドキュメンタリータッチの作品がここ数年の間、何本か続いています。
ただ、イーストウッドの映画で、飛行機モノとか、飛ぶものを題材にした映画って、今まであったでしょうか?あまり無いような気がする。いつも地上にいるイメージ。航空モノという点でイーストウッド作品の中ではわりと珍しい作品かもしれませんし、空の映像や川の映像など、映像的に非常に綺麗です。映像が綺麗というのも、イーストウッド作品では珍しいのではないでしょうか。(そういえば『スペースカウボーイ』、そういう宇宙モノはありましたね。それは見てません)

主演はトム・ハンクスでした。
私はトム・ハンクスがあまり好きではないのだけれど、それ程嫌悪感を抱くことなく見ることが出来ました。
以前、歌手のカーリー・レイ・ジェプセンのMV「I Really Like You」に、トム・ハンクスが出演していましたが、そのMVではトム・ハンクスがすごく太って見えて、顔つきも眉間に皺が寄って、「よほど何か体が痛いのかな?まさか病気?」と思ったほどでした。しかし、今回『ハドソン川の奇跡』では、そのMVの時よりかは、鍛えて減量したのか、ずいぶん体を絞って来たように見えました。痩せてはいないけれど、MVの時よりかは太っていなく、とても屈強な男性に見えました。
最後、本物の、ハドソン川の奇跡の機長が出るのだけど、本物のチェスリー・サレンバーガ―機長は人格者の風格があり、風貌だけでも尊敬に値する立派な人物に見えました。それに対して、トム・ハンクスは劇中通して、どこから見ても悪人にしか見えませんでした!こんなことを書くと、トム・ハンクスの大ファンの人たちから、猛烈に怒られるかもしれませんけど、すみません。でも何というか、やはりトム・ハンクスから、何かイライラとして不満が溜まってる的な悪い雰囲気を感じるんですよね。

良かったのは、副操縦士役の俳優さん。いかにも貼り付けたような口髭で演じていた俳優のアーロン・エッカート、イケメンでした。トム・ハンクスが好きじゃないのでアーロン・エッカートばかり見てました。無名の俳優さんのようです。今回こうしてクリント・イーストウッド監督に起用されたことで、今後ブレイクするかもしれませんね。少々渋目の俳優さんですが。

以前、クリント・イーストウッドが映画評論家のインタビューに答えている時に、「俳優をどのようにして選ぶのか」という問いに対して、「顔だね!」と即答していたのが印象的でした。
顔だけで選んじゃうんだ。すごい単純明快。
アーロン・エッカートも顔で選ばれたのかなと思いました。でも、演技も良かったです。映画本編のラストで、副操縦士が皆を笑わせる冗談を言って会場を笑いの渦に巻いて終わるのだけど、その伏線がちゃんと映画中盤に敷いてありました。混乱する着水現場で、ジェフがかじかんだ手に強い息をフッと吹きかけるシーンがあって、それが見終わった後でも目に焼き付きついています。

他に思ったことは、イーストウッド作品に出て来る女性って、皆同じ感じですね。屈強で激務の夫を、忍耐強く支えて待つ女性。ほとんどの映画でこのパターンな気がする。夫がパイロットみたいな花形職業じゃないにしても、私も含めて、世の女性は皆だいたいこうなんだなあ。哀れなのは自分だけじゃないとわかった。男の人って、可哀想なくらい激務だけど、それにくっついてる女性はもっと悲惨だ。
パーサーの女性たちは、映画『マレフィセント』に出て来るオバサンの妖精たちにそっくりでした。
あとは、クリント・イーストウッド愛国心も強く感じました。ここのところ、愛国心モノばかりですね。

でもこの映画によって、空の安全が国家運輸安全委員会によって守られているということ、公聴会が厳正に行われていることを知ることができ、安心感を与えられました。見てみて良かったです。

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