2015年11月29日付朝日新聞の「日曜に想う」論説主幹大野博人さんの文章が非常に良かった。
フランス人の生き方についての賛美とエールがアメリカから挙がったという話から始まっている。
以下、私の意見。
フランス語では、職業を尋ねる時、
Qu'est-ce que vous faites dans la vie?
直訳で「あなたは人生において(人生の中で)何をしていますか?」という言い方をする。
もう少し事務的な別の言い方もあるものの、一番良く聞くのはこれかと思う。この表現に、フランス人の本質が表れていると常々思っていた。
建築家のル・コルビュジエは、海水浴中に心臓麻痺で亡くなった。
哲学者のモーリス・メルロ=ポンティは、日常的に精神科医である夫人とテニスを楽しんでおり、テニスのプレー中に心臓麻痺で亡くなった。(と、昔、講義で聞いた。)
遊ぶのが仕事、人生を楽しむことが仕事、とでも言うべきか、楽しんでいる最中に亡くなったことが、まるで武勇伝のように後世に言い伝えられている気さえする。
遊んでいる最中にバタッと倒れて死んでいるのが一体何がいいのか少々理解に苦しむけれども、「人生を楽しむ」という点については、つい忘れがちだけれども、確かに大切なことだ。
どう生きるのか、人生で何をして生きるのか、すごく重要なことだと思う。今更、そんなことを言ってももう人生は十分に進んできてしまっていて固定化の一途をたどり変えようもないのだけれど、改めて見直しをし改善して行くことも必要かもしれない。