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空間について考えます

JR京都駅ビル 

JR京都駅ビル 設計:原広司+アトリエ・ファイ建築研究所

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  2006年頃撮影した京都駅の建築写真になります。旧ブログにも掲載していました。一部、旧ブログに掲載していた文章も転載しながら見ていきたいと思います。
京都駅ジェイアール伊勢丹の増床前の写真になりますので、現在とは多少異なっているかもしれません。

押さえておかなければならない点は、京都駅は、烏丸門、室町門から成る、門の建築であるということ。実際に金属探知機のようなくぐれる門があるかというと、そういうことではなく、メタファーとしての門です。例えば烏丸通りのグリッド上にある「烏丸口」と表記される場所を「烏丸門」と置換したという感じですかね。「ヘラクレスの柱」というお話もありましたが、柱によって門という空間的な場の意味を暗示する、と言いますか、空間的示唆だと思います。

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 宇宙的モチーフ。白い光が降り注ぐ空間。屋外にいるのとも違う、室内にいるのとも違う、まったく違った環境が生み出されています。

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ちょうどここを訪れた時、数人の外国人観光客がこの大階段を見上げて“Oh, my GOD ! ”と言ってました。
大階段を登った先の空中庭園らしきところに、原広司先生の文章が刻まれたプレートがあったと記憶しています。

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京都駅正面。工事中でした。
青い空を映し出すガラスの建築。梅田スカイビルも同様な感じでしたが、空に溶け込んでしまうようなニュアンスはそれほど感じません。むしろキリッと冷たい氷山のよう。
外観と内部空間の印象がかなり異なります。
内部は均質空間ではなく、あらゆる人に向けて開放された柔らかな空間と言えるかと思います。

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南広場、林立するプチドームを見上げるとこのような照明天窓が。ドーム一棟一棟デザインが異なります。

写真がありませんが、南広場について。ベンチに自由に佇めるようにという意図で設計されているのだろうと思うのですが、多少閑散としているのが気になるところ。あまり人の流れがありません。南向きで、外はさんさんと日が照っていますが、この南広場は暗めで、外は暑くてもここはひんやりとしています。なるべく紫外線に当たらずに外気に触れていられるという点で快適な広場なのですが、人の流れ、という点で、あまり皆さん駅構内でくつろぐということはしないのでしょうかね。
ベンチがあって広場目的で作られたはずなのに誰もいないスペースとなっている場所が結構あるのが気になるところ。
現在は、何かの用途に使われているのでしょうか。

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南広場からエントランスを見る。
この上あたりに空中経路、ブリッジがあるのですが、京都駅で一番楽しいのはこの空中経路ではないでしょうか。皆さんブリッジを通っています。こちらはちゃんと人の流れがあります。

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人工地盤部分。

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裏面。非常階段の機能に「多層構造」を被らせたようなデザイン。もっと右側には反射性住居のパーツのようなものも張り付いていたりする。

 

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