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シャネルのドキュメンタリー『サイン・シャネル カール・ラガーフェルドのアトリエ』を見た

ファッションデザイナーのカール・ラガーフェルドがこの世を去りました - Qu'en pensez-vous?

上記の記事を書いた頃から、YouTubeでシャネルのコレクションや、洋服作りに関する針仕事の様子を追ったシャネルの動画を見ているうちに、こういう針仕事系の手仕事をもっとたくさん見たいな~と思い、『サイン・シャネル カール・ラガーフェルドのアトリエ』というDVDを見てみました。手仕事のドキュメンタリー総集編みたいな感じで、見て感動しました。
シャネルというと華麗なランウェイや、ファッション雑誌でカール・ラガーフェルドがモデルさんたちとくっついている写真などしか通常は思い浮かびませんが、それはまったく氷山の一角でしかないことを今回ハッキリと認識しました。洋服作りの真実は全く別の所にありました。
オートクチュールのメゾンって、こういうものなんだ!ということが良くわかったし、フランスという国がいかに手仕事に重きを置いているか、ということを示すものだし、そういうフランス的価値観も感じることができ、心にズシっと響くものがありました。
アトリエのお針子さんたちが、妖精に見えました。「眠れる森の美女」に出てくるようなああいう妖精さんたちに見えた。きびきび動いてキラキラキラっと魔法のように洋服を作り上げる。
そして、デザイナーのカール・ラガーフェルドが描いたデザイン画を見て、それを形にするお針子さんたち、その能力ってすごい、とも思いました。デザイナーと、実際に型紙から縫って形に起こす人との間のテレパシーのようなものが上手く行くからこそ作品が出来上がる。その過程をこのドキュメンタリーで見ることが出来ましたし、やはり手仕事とはそれ自体価値を持つものであるとも思いました。
お針子さんたちだけでなく、靴職人その他、すべての職人たちとデザイナーとのコラボレーションで作品が出来上がる。
う~ん、とにかく感動。見て良かった。
カール・ラガーフェルドが登場する時の音楽が、皇帝が出現するかのような重厚な音楽で恐そうに出てくる。
で、まあ、そのカール・ラガーフェルドは亡くなってしまったのだが、後継デザイナーとなったヴィルジニーが、カールの助手として苦しく働いているのもハッキリ映っているのが痛々しかった。

追記
以後、春夏秋冬コレクション系のファッション誌をよく見るようになりわかったことですが、ヴィルジニー・ヴィアールのデザインする洋服ってめちゃくちゃかわいいです。シャネルは、よりフレンチシックで低年齢化したデザインとなり良くなったのではないかと思います。

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