Qu'en pensez-vous?

空間について考えます

落ち着かない玄関先にうんざりする場合、深い軒を設けると良いのかもしれない

大変不可解に思っていることですが、保険会社をはじめとする様々なセールスの人などが戸建て住宅にやって来た場合、玄関先で対応するしかないですよね。

これがマンションだったならば、オートロックエントランスを入った先の応接スペース、ソファとローテーブルの辺りなどで対応できて大変便利だと思うのですが、戸建て住宅だとセールス系の来客の場合、玄関先の立ち話以外対応のしようがありません。

これがもし、玄関を入った所に、ちょっとした応接スペースなどを事前に設けて人を通してしまった場合、長居されて新たな契約をせざるを得なくなったり困ることになってしまうんでしょうか。

立ち話でも長話になるのに座るともっと長くなる!?そんな感じでしょうか。本当に困りものです。

住宅における玄関先の設計について、どういう考え方があるのか不明ですが、そういった見ず知らずの人達の来客に対して、玄関周りの空間の考え方として、本物の玄関に入る前の仮玄関(!?)のような、そんな曖昧なスペースがあると便利ではないのかなあと思いました。
雪国の戸建て住宅では、多分、雪除けのためと思われますが、本物の玄関の前に何かサンルームのような、本物の玄関を覆うような玄関前玄関(!?)のようになっているお宅も見かけたことがあったように思います。

そう言えば、へーベルハウスでは、2018年の商品だったと思いますが、「のきのま」という提案がありました。かなり深い軒のあるスペースを玄関先に設けるというプランだったと思います。深い軒によって日光が遮られた広々とした半屋外空間で、いろいろなことができるというものでした。
へーベルハウスでは通常、2階以上にリビングを持ってきて、「そらのま」をはじめとする光の井戸的な半屋外空間を設けたり、屋上を設けたりする場合も多いのではないかと思うので、その「のきのま」の用途としては、へーベルハウスで2階以上にリビングを持って来ない設計を選んだ方々にも、1階リビングにおいて内と外が緩やかにつながるような半屋外空間を提供できるように、という意味もあるのではないだろうか、と思います。
深い軒の下で、水遊びをするといったことから、宅急便を受け取るといったことまで様々に利用可能な空間となっているようです。

そうした「のきのま」のようなものが玄関先にあれば、玄関ドアをきちんと閉じた状態で軒の下で来客対応ができるだろうと想像しました。セールスのような来客の方々と玄関ドアを半開きにしながら「渋々立ち話をしている」という居心地の悪さを伴わず会話ができるかもしれないと思いました。「のきのま」で、スツールなどに座ってもらってしゃべっていたら結局長話になって契約に漕ぎつかれてしまうかもしれませんが、営業の人を家の中に招き入れるよりかは多少当方の気持ち的には楽かもしれないと思います。玄関ドアを半開きで、いつ終わるとも知れない話をしなければならないなんて苦痛です。やはり心の余裕を持って話ができると便利です。よほど大雨の日でなければ、深い軒の下なら落ち着いて対応できそうに思います。
更に、戸建て住宅用の宅配ボックスなども出てきているようですから、そうした「のきのま」付近に宅配ボックスを設置したり(う~ん?見た目が美しくないからちょっと隠し気味にしたりとか)、何か食材の宅配をしているようなご家庭にも、そうした空間があると、荷物を一時的に置いておくのに向くかもしれないな、というふうに思いました。

巷に溢れる落ち着かない玄関先、玄関って実はすごくいろんな出来事が発生している空間だったんだなと思い始めています。

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