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ジョコビッチの強さは、グルテンフリー食と修行僧並みの生活習慣から来るのだと知った

ジョコビッチの生まれ変わる食事
あなたの人生を激変させる14日間プログラム』
ノバク・ジョコビッチ 著
タカ大丸 訳
三五館

全豪オープン7度目Vを果たし驚異的強さを見せつけた世界ランキング1位のテニス選手ノバク・ジョコビッチによる著書『ジョコビッチの生まれ変わる食事 あなたの人生を激変させる14日間プログラム』。世界版は2013年に出たものらしいですが、日本版は2015年出版となってます。

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今回、この写真にあるように、下に敷いてある雑誌ナンバーは全豪オープン放送期間中にコンビニで買ってきたものですが、ジョコビッチの本は借りてきたものです。

ものすごく売れた本らしいですね。私は買っても読んでもいませんでした。2015年当時新聞広告で確かに見ましたが、結構私はドライに反応して、「テニスで優勝し続けると本まで出るんだ!」と逆にあきれ返ったというか、アスリートの食事は自分とは関係ないと思ったので完全にスルーしていました。しかしこの頃のジョコビッチの試合からただならぬものを感じたため、全豪オープンが終わってしまったらしばらく借りられなくなるかもと思い、決勝試合前に急いで借りに走りました。そして読んでみて、これは借りるんじゃなくて、買ってしまっても良いくらいな内容の良い本だと思いました。アスリートとか一般人とか関係ありません。これ、素晴らしい本です。

疑い深い人の中には、ジョコビッチ本人が書いたように見せかけて実はゴーストライターが書いたから素晴らしい本だと思うんでしょ、と冷めた目で見る人もいるかもしれません。しかし、いくら何でもこの奇跡の連続のような人生の巡り合わせは、ジョコビッチ本人の口からでしか語り得ない話です。ジョコビッチが語ったことをライターが口述筆記して本となる場合もあるかもしれませんが、この奇跡的な出来事は事実以外の何物でもないと思いますし、「ストイック」という言葉では片付けることなどできないほどの「修行僧」並みの生活は、ゴーストライターが勝手に思いつく代物ではありません。

アマゾンでも、100件以上もレビューがされていますね。

アマゾンのレビューには誰も書いていないようなことを私は思ったんですが、ジョコビッチって、ものすごく霊性の高い人だと思った。
霊性というと分かりにくいけど、要はものすごくスピリチュアルな人というか、恐いくらいにスピリチュアルで、生まれながらにいろんな人、物、チャンスが自分の元に集約してくるようなシンクロニシティの力でここまで来たのだということがわかりました。そういうスピリチュアルな人だからこそ、マインドフルネスをしたり、東洋の考え方「中庸」を心がけたり、ヨガをするなど、そうした「気」の巡りを良くするような活動を実践していることの延長で、勝利後に観客席にハートから気を送るジェスチャーをするんだなあと合点が行きました。

「食事」とタイトルにはありますが、本の最初半分くらいは自伝的内容となっており、試合中に喘息で倒れたジョコビッチの本当の病名をテレビ観戦中に気付き連絡してきた医師の話を境に、後半に向かって、グルテンフリーの食生活の効能、推奨される食品、自分のタイムスケジュール、何をどのように生活しているか、マインドフルネス、ヨガ、睡眠、などメンタル面の支えとなる生活習慣の話も含めて、後半は実践的な内容です。付録で、グルテンフリーレシピも載ってます。

自分では健康や食べ物には関心がある方だと思っていて、これまでもブログで以下のような記事で、良さそうと思える健康本、推奨される食品リストがわかる本など紹介したことがありますが、(↓)

何を食べるべきかがわかる本など、健康関連本4冊ご紹介 - Qu'en pensez-vous?

確かに、その記事で書いている最初の3冊の書籍もお気に入りで素晴らしいのですが、『ジョコビッチの生まれ変わる食事 あなたの人生を激変させる14日間プログラム』は、飛び抜けてナンバーワンだと思いました。インパクトの大きさが違います。めざましいです。
一体その他の書籍と何が違うかというと、それら3冊の本はすべて医師による本で、生活習慣病にならないようにする、長生きをする、健康寿命を延ばす、などが主な目的であるのに対して、ジョコビッチはアスリートですから、勝利やピークパフォーマンスに自分を導くために、ゾーンに入るために、という目的を持って提唱された食事法であるという点がまず大きな違いと言えます。成功するための食事という点で、まったく他とは論点が異なっています。

何を食べるべきかがわかる本など、健康関連本4冊ご紹介 - Qu'en pensez-vous?
さらに、医師によるそれら3冊のうち『テロメア・エフェクト』を除く2冊は食事についてしか述べられていませんが(『テロメア・エフェクト』は運動、睡眠にも言及しています)、ジョコビッチの本は、生活全般についての指導になっています。そしてその内容が、まさに修行僧並の徹底ぶりであるところに、崇高さを感じ、尊敬も感じ、心を動かされます。

ただやはり、読み終わって、ジョコビッチ推奨グルテンフリーの食生活が、自分とどのくらい関わりがあるのかな、グルテン不耐症でなければそれほど関係ないのでは、それとも自分にも何か食物不耐症はあるのかな、などと考えていました。
しかし、その直後、223ページからの、テレビ出演多数でお馴染みの医学博士の白澤卓二先生による解説を読んだところ、グルテンフリー食のメカニズムとメリットが詳しく書いてあり、これによって、ようやく、「これは自分にも関係ある。グルテンフリーの食生活を自分もやってみたい。」という気持ちが起こりました。
グルテンフリーによって「頭が冴え」「反射が向上する」らしいです。ジョコビッチ曰く「テニスは耳と耳の間でするスポーツ」つまり頭脳プレーなのでグルテンフリー食によってパフォーマンスが向上する、と。
白澤卓二先生によると、品種改良によって現代の小麦は昔の小麦とは全く別物になってしまっている、とありました。「サピエンス全史」という本にもありましたが、農耕社会の成立によって、人類は飢饉を乗り越え生存し繁栄する道を切り開けたのだから、小麦を悪と言ってしまうことは文明の否定に相当することだけれども、でもそれが、人類生存のための大量生産、遺伝子組み換え、農薬散布などにより、本来の栄養価を損なった食品しか我々の口には入らないようになってしまっているという現代文明の闇があるのだと思います。

そもそも、この本によって、食物アレルギーでなく、「食物不耐症」というものがあることを初めて知りましたし、ざっと考えてみて、自分が食べ物で具合が悪くなったことがあるかどうか思い出してみて、思い当たることが実はいくつかありました。
食物アレルギーは、食べて即座に反応が出るもので、良くニュースで食物アレルギーで死亡者が出たという話を耳にしたりしますが、食物不耐症とはそれとは違うのだそうです。食物不耐症は、食物アレルギーのように即座に反応が出るものではなく、食べて何時間も経過してから具合が悪くなるのだそうで、具合が悪くなった時点では他にも何食か食べた後なのでまさかずっと前に食べたものの影響で具合が悪くなったとは考えないし、ただ風邪とか体調不良とかちょっとした病気による不調だと考えてしまうようなもののようです。
私自身思い当たったのは、おおよそ2つの食品が思い浮かびました。ポップコーンとオレンジジュースです。
オレンジジュースの方は最近は大丈夫で何事もありませんが、10代の頃は、飲んだ翌日必ず下痢になっていました。今は別にならないようなので、オレンジジュースは今は大丈夫だと思います。
ポップコーンの方は最悪で、食べると必ず翌日病気になって寝込みます。起き上がれません。同じことを、5、6回繰り返してようやくポップコーンを控えるように気を付けるようになりました。とすると、とうもろこし全般がダメなのかもしれないので、夏場、やたらと下痢になることが多かったりするのですが、ひょっとすると夏は茹でたとうもろこしを食べることが多く、コーン入りのサラダも食べるし、コーン入りのラーメンも食べたりで、ひょっとすると下痢になる原因はとうもろこしなのかもしれないと、ちょっと考え始めました。ずっとエアコンが寒いせいで下痢になると思っていましたし事実そうなのかもしれません。
あと、結構、怪しんでいるのは、海苔です。海苔で巻いたおにぎりとか、急に気持ちが悪くなって海苔だけを吐いたことがあります(おにぎりを食べて器用に海苔だけを吐いた。米は消化された模様)。最近は何も吐かないので大丈夫ですけど。海苔付きおにぎり平然と食べてます。
基本的に私は食べ物は好き嫌いが無く、何でも食べられるし、パクチーも好きなので、食物不耐症なんて考えたくもないし、たとえ具合が悪くなっても食べたいと思ったりしますが、体に合わない食べ物がある、というふうに言われてしまったら確かにそうなのだろうし、控えた方が良いものもあるのかもしれません。

多くの場合グルテンフリーの食生活なんて面倒くさい、と考えるのがほとんどなのではないかと思いますが、なんと私は十数年前くらいにはもっと面倒くさい「マクロビオティック/玄米菜食」という食事法をやっていたので、それに比べればグルテンフリーなんて、肉も魚も食べられるし、日本人なら小麦粉の代わりに米粉という代替品が容易に買えるし、玄米もあるし、そば粉だってあるし、十割蕎麦とか、グルテンフリーは本当に日本人には容易に実践可能な食事法ではないかと思いました。マクロビオティックに比べれば厳格性が遥かに低くて楽だと思います。ただ、ジョコビッチも書いているように、醤油には小麦が入っているものがある、と注意喚起してました。これ私もずっと気になっていて、小麦が入っていない醤油は本当に高価で困るんですが、仕方なくマクロビオティックをやっていた頃から高価な小麦が入っていない醤油を刺身用に常備していますが、調理用にドボドボ使う醤油は安い小麦粉入りを使ってます。
でもつくづくマクロビオティックは最悪と思います。特に、私はたんぱく質が好きなので、マクロビオティックたんぱく質を軽んじているため私は続きませんでした。ただ、玄米を炊く作業は今も続けています。お弁当などは玄米にしてますね。
特に私は魚が大好きで、魚が無ければ生きていけません。青魚が一番体にいい感じがします。でも本当は鮭が一番好きで、その次に白身魚が好きですね。あとは肉の中では鶏肉が一番好きです。植物性タンパク質では豆ですね。白いんげん豆とひよこ豆が好きです。小豆と大豆、金時豆も良く食べます。レンズ豆は最近ぜんぜん食べません。他に、最近よく食べるのは高野豆腐ですね。あとはアボカド。
タレントの芳村真理さんが80歳越えているのに美しいとかいう話で、何食べてるのか、っていうのをテレビで見た時、ひよこ豆と高野豆腐と言ってたんです。ひよこ豆は私もずっと食べていたんですが、高野豆腐は食べていなかったので、それを聞いて以来高野豆腐を食べ始めました。

というわけで、112ページからずらりと印刷されてるジョコビッチ推奨の食品リストと、ほぼ変わらない食品を私はもうずっと食べていたようです。
これは数々の健康本を読んでいればもはや常識として身に付いてしまうほどの食品リストだと思うので、それは既に紹介済みのこの最初の3冊の本(↓)の中にも、ジョコビッチ同様の食品リストは提示されています。グリセミック・インデックスについての話も、横山淳一先生の本にあります。

何を食べるべきかがわかる本など、健康関連本4冊ご紹介 - Qu'en pensez-vous?

個人的に改善点と目されるのは、夕ご飯に盛大に凝った料理ばかり毎日作ってしまうこと。もっと、さっと焼くだけ、蒸すだけ、煮ただけ、など、調理時間を極力短くした、シンプルな味付けでさっと供する感じの単純調理の食卓に改善して行けたらと思っています。加熱時間が短い方が健康には良いそうです。このことは藤田絋一郎先生の本にありました。

わざわざ書かなかったことですが、家族にはもう一年前から朝食のパン食をやめさせ和食の朝ご飯にチェンジしていたんですが、今回グルテンフリーや食物不耐症について知って、グルテンフリーで頭脳がクリアになるのなら、受験生にも有効かもしれないので、米粉米粉ヌードルなど材料が揃い次第グルテンフリー食を始めてみようかと考えています。ただ、同一の食品に接触し過ぎることが返ってアレルギーの原因になったりするかもしれないので、米への不耐が出来てしまっては困るので、確かに14日間だけお試しというか、ちょっとやってみて様子を見て、という具合にするのが良さそうに思っています。

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