Qu'en pensez-vous?

空間について考えます

再掲「未来をつくる建築100」

「未来をつくる建築100」
マーク・クシュナー著
解説 山崎亮 
TED Books

こちらの本、以前記事にしたことがありますが、その時、自分としては不出来な記事だと思い、自分で自分の書いた記事のことが気に入らず削除しようとまで思っていました。ところがアクセス解析でこの記事にアクセスして頂いている方々がいらっしゃるらしいことがわかり、こんな不出来な記事の一体何がいいのかなあ、何だろう?と思って考えていました。
「未来をつくる建築100」をもう一回見返して考えていましたが、やはりわからない。
でも今回、本の中に挟まっていた解説文の紙「建築が社会に貢献するために」という東北芸術工科大学教授の山崎亮さんの文章を読んで、これはいい話だと思いました。
どちらかというと、マーク・クシュナーさんの書いていることより、私は山崎亮さんのこの解説文の方が良いと思いました。

しかしマーク・クシュナーさんの手法も確かにそれは誤りではないとも思えます。
問いの立て方が誤っていると、望むような答えが得られない、という可能性も考えられ、真正面から「建築に何が可能か」とか、「建築とは」とか、「新しい空間概念」と言って、芳しい解答が得られないようであれば、問いの仕方から変えてみる、という視点にマーク・クシュナーさんは立っているのだと思いますが、確かにそういうこともあるかもしれないとは思いました。ただ、私の感想としては、設問の仕方に変形を加えることはあまり好きではありません。一番大事なことを見失う可能性があると思います。

話の分野は違いますが、今、世の中にある職業のうち、20~30年前には無かった職業が大半を占めるようになってきているなどともこの頃いろんな場面でよく耳にする話です。
ちょっと前には考え付くこともなかったことが当たり前に出現し世の中に定着し生活に不可欠なものとなってきており、それと同じ現象が建築の世界でも起こっている。小さな革新が常に起こっている。それを普段は建築に無関心な一般の人々にも気付いてほしい、建築にもっといろんなリクエストをしてほしい、というのがマーク・クシュナーさんの訴えたいことのようです。

そういう今まで考えもしなかったような変化、建築設計上の革新がシュミレーション上では可能になってきている、ということですので、技術さえ伴えば建築は今後大変貌を遂げて行くのかもしれません。

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