代官山のヒルサイドテラスや青山スパイラル、幕張メッセなどで知られる槇文彦さんによる建築で、島根県の出雲大社至近にあります古代出雲歴史博物館。(こちらも旧ブログにも掲載していました。)
近年では、9.11の跡地となるグラウンド・ゼロに槇文彦さん設計のタワーも建ちましたが、出雲大社やグラウンド・ゼロといった歴史的に見て重い意味を持つ地点に建築が建つ傾向が強いと言っていいのではないかと思います。日本を代表する偉大な建築家のお一人です。
出雲大社の右隣に位置する古代出雲歴史博物館。
背後に広がる何千年の昔からの風景を温存し続ける山系のふもとの広い敷地に、広がるようにして低くたたずむ建築。この低さと、山々の輪郭とが調和しているように見えました。
色使いとしてこのえんじ色はどうなんだろうと思っていましたが、実際に見てみて悪くありませんでした。槇文彦さんの建築のイメージとして、あまりこうした暖色系の色彩は使用されないイメージでしたので、かなり珍しい作品となっているのではないでしょうか。
館内に、大昔の出雲大社の復元模型が数例ありますが、それらはいずれも本殿に到達するまでの長い階段を有しており、その雰囲気を模したかのようなアプローチとなっていました。エントランスはこの並木道の先と、駐車場側庇下と、2ヶ所ありました。